GⅠ「第75回日本選手権競輪」(優勝賞金6956万円)は6日、京王閣競輪場で3日目が行われた。12R「ガールズケイリンコレクション2021京王閣ステージ」は佐藤水菜(22=神奈川・114期)が優勝、賞金245万円を獲得。人気を集めた児玉碧衣は4着だった。
パリ五輪を狙う佐藤水が絶対女王をねじ伏せた。「初手の位置取りが後ろで入れてもらえるかと期待して」。5番手から車を上げて行くと児玉が入れ3番手に。思惑通りの位置でレースを運ぶ。「前の太田さんの動きを見つつ、後ろの児玉さんにも注意して。途中で荒牧さんが上がってきて後ろに入ったのも全部分かっていた」と冷静に立ち回る。勝負どころのバック過ぎ、児玉がスパート態勢に入った瞬間を見逃さずに先捲り。合わされて外に浮いた児玉は勢いを失い、逆に佐藤水は一気に加速する。前の太田、久米を捉えて先頭に躍り出るとそのままの勢いでゴールを駆け抜けた。
昨年7月にナショナルチームの強化指定Bチームに入り、厳しい鍛錬を積んで来た。4月末のオリンピックイベントでは「ハロンの自己ベストの10秒9が出た」と自慢のダッシュ力に磨きをかけての参戦だった。この後は香港遠征(14~17日)へ。「スプリントとケイリンに出る。目標はハロン10秒7を出すことと表彰台。日本の競輪に出る機会は減ったけどみなさんの前で走る時は頑張りたい」。賞金の使い道は「欲しい物はないけど香港で何か買い物できれば」と笑顔で話した。(狩谷 牧生)
◇佐藤 水菜(さとう・みな)1998年(平10)12月7日生まれ、神奈川県茅ケ崎市出身の22歳。県立茅ケ崎高卒。通算成績は208戦133勝。通算取得賞金は3729万円。1㍍63、59㌔。血液型A。
佐藤水 女王ねじ伏せV ガルコレ
2021/5/7